インフルエンザの流行する季節は、風邪にもかかりやすい季節です。
しかも、インフルエンザの初期症状は風邪と似ていることもあるので、風邪なのかインフルエンザなのか見分けることは難しいのです。
そこで今回は、インフルエンザか風邪なのか、判断に迷ってしまう時の対処法についてお伝えします。
インフルエンザと風邪の症状の違いは?
インフルエンザと風邪の違いは、原因となるウイルス違いです。
インフルエンザには、A型B型C型の3つの種類のウイルスがあります。
一般的な風邪も多くはウイルスの感染によるもので、まれに細菌が原因の風邪もあります。
現在、風邪の原因になるウイルスとしてわかっているのは8種類程度ですが、風邪をひいても検査することはほとんどないので、実はもっと多いといわれています。
風邪の主な症状としては、感染するウイルスによって喉や鼻、喉頭など上気道や気管や気管支に炎症を起こしてくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、咳などが出ます。
インフルエンザの症状は、ウイルスの種類によって大きな差はなく、悪寒、頭痛、筋肉痛、38度以上の高熱などを起こします。
風邪とインフルエンザの症状の違いとしては、インフルエンザの方が症状が重く、熱が高くなるかどうか、筋肉痛や関節痛など体全体にも痛みが出るかどうかなどで判断します。
比較するとわかりやすいように思えますが、インフルエンザの症状が軽い人もいますし、風邪でも症状が重くなることもあるので、ウイルスの検査をしないとインフルエンザなのか風邪なのかを判断することは医師でも難しいのが現実です・・・。
インフルエンザと風邪を同時に発症することはある?
インフルエンザもしくは風邪にかかってしまい、症状が長引いてしまう時は、インフルエンザと風邪をほぼ同時、もしくは時間差でかかってしまった可能性があります。
ウイルスに感染しているとき、体はウイルスを追い出そうとして戦っているので、他のウイルスには感染しにくいと思いますよね?
でも、インフルエンザと風邪のウイルスに同時に感染することはありますし、インフルエンザの型違いで同時に感染することもあるのです・・・!
1シーズンに1つ以上のインフルエンザのウイルスの型が流行する時には、同時にかかったり、治るまでに新たに感染することもありえますので注意が必要です。
インフルエンザの疑いがあるときに飲んではいけない風邪薬とは?
インフルエンザなのか、それとも風邪なのかわからないけど、とりあえず風邪薬を飲んで様子を見てみようということはよくあることだと思います。
でも、インフルエンザかもしれないときに市販の解熱剤や風邪薬を飲むのは実は危険なのです。
すべての風邪薬が危険というわけではないのですが、解熱剤や風邪薬に配合されている成分の中にはインフルエンザ脳炎の発症リスクがあるものがあります。
具体的な成分名は「アスピリン」と「エテンザミド」です。
この成分はサリチル酸系と言われるものです。
市販の解熱剤や風邪薬は、体調が悪くなった時のために家に常備している方もいると思います。
でもインフルエンザの流行シーズンには、少しでもリスクを減らすために、サリチル酸系の成分を使っていない市販薬を準備した方が安心です。
市販の風邪薬でもアセトアミノフェンを配合しているものなら、インフルエンザかどうか判断できない時に服用しても危険は少ないと言われています。
しかし、薬には副作用のリスクはあるので、絶対に安全とは言い切れません・・・。
なので「インフルエンザかも・・・?」というときは、早めに医者に診てもらうようにしましょう。
おわりに
インフルエンザも風邪も疲れていて体力が低下している時に感染しやすいことは共通しています。
なので、日ごろから免疫や体力を失わないような生活を心掛けるようにすることが何よりも大切ですよ。