いざ辞表を出して会社を辞めるとき、どのような退職理由にすればいいのか悩みますよね。
会社を辞める理由というのは人それぞれですが、本当の理由を言いづらいケースというのはたくさんあります。
たとえば「仕事が辛い」「人間関係が辛い」「給料が安い」など、ネガティブな理由で仕事を辞めたい場合、素直に伝えると周囲との間に角が立つこともあります。
でも、できるだけ円滑に退職するためとはいえ、会社を辞める理由は嘘をついてもいいのでしょうか・・・?
会社を辞める理由は嘘でも大丈夫?
法律的には会社を辞めるとき、正しい「退職理由」を言う事が義務付けられている訳ではありません。
なので、「一身上の都合により」という理由で、退職することはできます。
でも長い年月お世話になった会社へは、きちんとした形で退職したいのが理想ですね。
とはいえ、実際に退職を考える時というのは、
仕事がきつい
上司や同僚との人間関係に疲れた
給与、残業代などの待遇面の問題
キャリアの積み上げにならない仕事が辛い
などなど、退職理由の多くはネガティブな原因になります・・・。
だからといって、そのネガティブな原因をストレートに退職理由にすれば、周囲の人たちに影響を与えることになります。
とはいえ、嘘をついて退職すると、バレたときに面倒ですし周囲からの信頼も失いかねません。
たとえば嘘をついて新しい会社へ転職した場合、もしかするとその職場の社員には、以前在籍していた会社の社員と何かしらの縁がある人もいるかもしれないからです。
もしそうなった場合、新しい会社でも信用を失いかねない事態になるかもしれませんよね。
自分のキャリア、スキルに対しての正当な評価を受ける前に、嘘の退職理由のせいで不利な状況になる可能性もあるのです。
また、女性の場合、予定もないのに「結婚」を退職理由にしてしまったら、上司、同僚などからお祝いを頂く場合だってあります。
そうなると、せっかくの温情に対する非礼という問題が出てきますよね・・・。
退職理由の嘘がバレたとしても、とくに法的な問題はありませんが、どうしても精神的な問題が残ることになります。
なので、会社を辞めるときの退職理由は、できるだけ嘘をついても問題のない内容にする事が大切です。
角の立たない退職理由ってあるの?
会社を辞める「一身上の都合による」理由としては、
「親の介護が必要になって仕事との両立が難しい」
「家業の手伝いが必要になった」
「体調不良で業務に支障が出てしまい、周りに迷惑がかかる」
などがよくある退職理由です。
私も何人かこれらの理由で退職した人を知っていますが、家庭の事情や病気などの理由を出されると会社(上司)もなかなか引き止めにくいようですよ。
でも親の介護や体調不良が嘘の場合、バレると面倒です。
嘘でもなく角が立たないようにするためには、できるだけ「職場への不満が伝わらない」退職理由にするのが無難です。
たとえば人間関係で辞める場合、「同じ部署の社員とうまくいかない」というような退職理由にしてしまうと、「次の人事異動で何とかするから」と引き止められてしまうこともあります。
なので、「本音」を理由にするのではなく、円満に退職するためには「建前」を理由にした方がよいでしょう。
「嘘」と「建前」、似たようなものと言えばそうなのですが、キャリアアップするためなどと退職理由には前向きなイメージを与える言葉を使います。
「今の仕事以外にもチャレンジしたい」
「ゆっくりと自分を見直してみたい」
「新しいキャリアの準備として、学んでみたい分野がある」
そんな「新しい道に挑戦したい!」という気持ちを理由にすれば、現在の職場への不満にもなっていないので上司も引き止めにくいものです。
また、前向きな理由の場合、その理由がたとえ嘘であったもバレたところで問題ないですよ。
おわりに
退職理由に関しては、「嘘も方便」と考えるとよいと思います。
会社への不満がある場合、そのまま告げることもできますが、かえって自分の能力を疑われたりすることもありますよ。
また転職する場合、辞める会社と取引する可能性がないともいえません。
なので、できるだけ円滑に退職するのが望ましいでしょう。
また、転職するときに必ず聞かれるのが前職の退職理由です。
できれば、退職理由は同じにして、辻褄が合わなくならないように気をつけてくださいね。